このミッフィーの顔の「×」はミッフィーのトレードマークともなっていますが、ネット上を見てみると「ミッフィミッフィーの特徴と言えば、やはりこちらをまっすぐ見つめるつぶらな瞳と、顔についている「×」印ですよね。
ーの顔についている『×』印は鼻、それとも口なの?」と疑問に思っている方もたくさんいるようです。
また例えば口だとしても「口を開いてるの、それとも閉じているの?」という疑問も残ります。
ここでは、ミッフィーの顔についている「×」印の秘密について述べていきたいと思います。
○ミッフィーの口は開いてる?閉じてる?
結論から言えば、ミッフィーの顔についている「×」印は、実は鼻と口の両方を表現したものです。
本物のウサギの顔を正面からよく見てみると、口と鼻がちょうど「×」印のようにみえます。 ということは「×」の上のVの字のような部分が鼻、下側の逆Vの字のような部分が口、ということになるようです。
ところで「口を開いてるの、それとも閉じているの?」という疑問ですが、こちらも結論から述べると、「×」印は「閉じている」が正解です。
実はミッフィーシリーズの絵本の中で、ミッフィーが口を開いている姿を描いている作品があります。
ひとつはミッフィーのおばけごっこ」という絵本です。おばけごっこで驚いたミッフィーの友達のアギーとウィンが、両手を上げて口をアルファベットのOの字のように開けています。
また「うさこちゃんがっこうにいく」という絵本の中には、友達と一緒に口を開けて歌うミッフィーの姿が描かれています。
ミッフィーシリーズの絵本の中で、口を開けているのはこの2作品だけなので、ミッフィーが口を開けているこの場面は、大変貴重な場面であるとも言えます。
○線が一本多い!「×」印の秘密とは?
ミッフィーシリーズ」の絵本の中にはミッフィーの他にもさまざまなキャラクターが登場します。
ミッフィーのおとうさんやおかあさん、おじいちゃんやおばあちゃんも絵本に登場しますが、実はその顔にある「×」印はミッフィーのものとは少し違っています。
顔の「×印」の真ん中に一本線が多く入っています。
実はこれは年齢を表す「シワ」なのだそうです。
つまり顔の「×」印は、大人である証なんですね。
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○ミッフィーの口に込められた想いとは?
ミッフィーは「×」印の口はもちろん、その姿そのものもとてもシンプルに描かれています。
ディック·ブルーナ氏の作品を表す時、この「シンプル」という言葉がよく用いられます。
「ブルーナ·デザインの本質について語るには『シンプル』という言葉が最もふさわしい」
というコメントや、「ブルーナのデザイン手法は、認知できるぎりぎりまで削ぎ落とすことにポイントがある」というコメントもあります。
「ディック·ブルーナのデザイン」という本の中には、ブルーナ氏のこんな言葉が載っています。
「デザインはシンプルであることが一番大事。完璧であるだけでなく、できるだけシンプルを心がける。そうすれば、見る人が一杯想像できるのです。それが私の哲学」
ミッフィーの「×」印で描かれた顔には、ミッフィーの絵本を読んだ子供達にたくさん色々な事を想像してもらいたいという、ブルーナ氏の強いが込められているようです。
またブルーナ氏は、そんなシンプルなミッフィーの絵を大変丁寧に時間をかけて描いていたのをご存知でしょうか。
ブルーナ氏の絵は全て筆で描いた手書きの絵なのですが、実はミッフィーのあの「×」印の口を書くのに5分、そしてつぶらな瞳を描くのに約3分もかけて丁寧に描いていたそうです。
一冊の絵本が完成するのに、一体どれだけの時間がかかったのでしょうか?
このエピソードからだけでも、ブルーナ氏のミッフィーや自身の絵本を読むであろう子供達への深い思いが伝わってきます。
ミッフィーの絵本が世界中で長く愛されているのは、ブルーナ氏のこの思いが絵本を読む人に伝わるからかもしれませんね。
○まとめ
ミッフィーの「×」印の口には、ブルーナ氏の作品に対する真摯な思いが反映されているんですね。
もし今度ミッフィーシリーズの絵本を読む機会が訪れたら、私もミッフィーのつぶらな瞳や「×」のある顔によく注目して読んでみたいと思います。
またこちらには、ミッフィーについてまとめた記事がありますので、ぜひ読んでみてください。